就職活動を始めたとき真っ先に頭に浮かんだのが、高校2年生から大学1年生までアルバイトしていたぎょうざの満洲でした。とにかくカッコいい店長がいたんですよ。忙しい店の状況を隅々まで把握して、アルバイトに的確な指示を出し、しかもおいしい料理を素早く作る。スタッフ一人一人をしっかり見てくれていて、ものすごく忙しい日を乗り越えると、「今日もありがとな!」って焼肉に連れてってくれたり。憧れの存在でした。何社も会社を訪問して色々な人に会ってみたものの、やはり自分がなりたいのは「店長のような人間だ」と確信し、入社を決意しました。
聖蹟桜ヶ丘駅前店の店長を務めながら、課長として京王線・青梅線沿線の3店舗も管理しています。課長の動き方は人それぞれで、担当する店舗を常に巡回する人もいますが、私は基本的に自店に常駐し、店長業務を行っています。もちろん各店長とは連絡を取り合い、月に数回は店舗に出かけてチェックしています。
心がけているのは、全スタッフの手本となる言動をすること。課長はスタッフからいつも見られ、手本にされていると感じています。意識しているのは、話をする時には相手の目を見て、丁寧に伝えること。あえてLINEやメールは使いません。アルバイトの欠勤連絡も、電話してもらいます。でないと簡単に休めてしまいますし、何より、直接言葉を交わす機会が減ってしまいますから。面倒見が良いのは当社の社風。だから社員もバイトも定着率がものすごく高いんですよ。
京王線沿線初出店の聖蹟桜ヶ丘駅前店のオープニング店長として過ごした数年間は特に、学ぶことが多い濃密な日々でした。近所の方にチラシを手配りし、初心者だらけのパートやアルバイトを教育。満を持して開店すると、予想をはるかに上回るお客様が来て下さいました。当時の売上記録を軽々と更新して自信がつきましたが、とにかく忙しい。その状況を知った社員が本部へ連絡し、現場社員から本社の管理部の方まで、全エリアから応援が来てくれました。当社ではごく普通のことなのですが当時は本当にありがたく、「なんて温かい会社だろう」と感激しました。あの時助けてくれた店長達とは今でも連絡を取り合い、ピンチの時には県をまたいででも駆けつけています。当時の私は我が強く、「売れるのは自分の手柄」と考えていたけれど、それはまったくの思い違い。多くの人に支えられているのだと痛感しました。謙虚さを身につけ人として成長できた、貴重な経験でした。
店舗は本部の下にあるのでなく、組織図の一番上にある印象です。現場の声は、お客様の声。だからこそ、常に店舗のやり方を尊重してくれます。味や衛生面に関する取り組みについては本部で徹底的に管理されている反面、店舗運営についてはかなり任されます。自発的に動けるからスタッフがやる気になり、店に活気が生まれます。ピーマンの種取りまで店でやるなど鮮度や味にこだわり、「おいしい」のために全力を尽くす会社です。
夫婦で気ままに出かけることが多いですね。奥多摩や山梨へドライブしたり。忙しくても月に8日〜9日の休みは取れていますし、年に一度は3連休を取得することになっていて、そこに公休をつけることもできます。先日、それを活用して湯布院に行きました。お客様の幸せと同じくらいに従業員の健康と幸せにも留意してくれる会社です。